北で集団抗議行動を起こした在日朝鮮人は公開銃殺された

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北で集団抗議行動を起こした在日朝鮮人は公開銃殺された

北朝鮮の実態を知った在日朝鮮人の手による告発本から、帰還事業で北送された在日の若者がどういう扱いを受けたかよく分かる部分を引用。

中国やソ連に逃亡をくわだてる者も少なくなかった。そのほとんどが逮捕されたが、脱走を計画する者はあとを絶たなかった。

帰国同胞は「配置」された各地で僑胞迎接委員会(帰国同胞担当機関)に対する抗議もおこなった。はじめは個人的なものだったが、ついには集団的な抗議に発展した。

こうした帰国同胞の反発を抑えるため共和国政府は、”荒療治”をおこなう必要性に迫られた。みせしめの公開銃殺を各地で組織的に実施することにより、帰国同胞の不平不満、抗議行動を抑えつけようとした。地域によって異なるが、H君が住むようになった平壌では抗議行動の首諜者の帰国同胞七、八人が公開銃殺された。

公開銃殺には一般人民大衆、帰国同胞が総動員され、略式の”人民裁判”をへて、銃殺刑が執行される現場をみせられた。被告たちが銃弾に倒れると、「反動分子、反革命分子は打倒せよ!」「栄えある朝鮮労働党万歳!」「偉大な首領金日成同志万歳!」という組織的な喊声がとどろいた。

H君は、耳を覆いたくなるような話を、いままで抑えていた汚物を吐き出すように一挙にしゃべった。


凍土の共和国―北朝鮮幻滅紀行 (1984年)  P155-156

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